「来週には退院です」と病院から告げられたのに、親が入る老人ホームの行き先が空白のままです。退院 老人ホーム 間に合わないという状況で、ここからの動き方を調べている方は少なくありません。
結論から言うと、行き先が決まるまでの期間をつなぐ主な受け皿は、ショートステイ・老健・自宅+介護サービスの3つです。判断の軸は、親御さんの医療処置の有無と、家族が付き添える時間の2つになります。最初の一手として、病院の相談員に「退院日までに老人ホームが決まらない場合の受け皿を一緒に考えてください」と伝えてください。
この記事で分かることは次の3点です。
- 3つの受け皿の特徴と、向く人・向かない人
- 介護認定結果の通知前に使える暫定ケアプラン
- 残り日数ごとの、やること・相談先・用意するもの
老人ホームが間に合わないとき、退院日をつなぐ受け皿は3つ
老人ホームの入居は、見学、申込、審査、契約と段階を踏むため、退院日にぴったり合わせにくいことがあります。そこで退院日から入居日までの期間を埋める手段として、ショートステイ、老健、自宅に戻して介護サービスを使う方法の3つを検討します。
どれが合うかは、要介護度、医療処置の有無、家族の人手で変わります。たとえば、点滴や痰の吸引などの医療処置が続く場合は、受け入れ可否が施設ごとに異なります。この点は、病院の相談員とケアマネジャーに確認してください。
病院から退院日を迫られていると感じるときは、日程を延ばす相談と、受け皿を探す動きを並行させる進め方があります。関連記事: 病院に退院を迫られたら?老人ホームを探す前の段取り
なお、この記事の情報は2026年11月時点のものです。制度の運用は市区町村で異なるため、最終確認は親御さんの住まいの窓口で行ってください。
ショートステイは連続30日まで、退院後の住まいをつなげる
ショートステイ(短期入所生活介護)は、介護施設に短期間泊まって介護を受けるサービスです。厚生労働省の介護サービス情報公表システムでは、連続して利用できる日数は30日までと案内されています。
利用者負担は、1割負担の場合で1日あたり、併設型多床室で要介護1が603円、要介護3が745円、要介護5が884円です(同システム、2026年11月3日確認)。食費・滞在費・理美容代は別にかかります。
申し込みは、担当のケアマネジャーを通じてケアプランに組み込む形が一般的です。担当ケアマネがいない場合は、居宅介護支援事業者を探すところから始めます。関連記事: ショートステイでつなぐ退院後の入居待ち|予約と日数の手順
向くのは、退院後に見守りと介助が必要で、自宅では日中の人手が足りない方です。向かない条件もあります。空きは施設ごとに異なり、希望の日に埋まっていることがあるため、複数の事業所へ同時に空きを問い合わせると見つけやすくなります。
老健は在宅復帰を目指す方の受け皿、短期入所療養介護もある
介護老人保健施設(老健)は、在宅復帰を目指している方の入所を受け入れ、リハビリ・医療・介護を提供する施設です。要支援1・2の方は利用できません。要介護1以上の認定が前提になります。
老健には短期入所療養介護もあり、医療機関・老健・介護医療院が提供します。こちらも連続利用は30日までです。老健での1割負担の例(従来型個室・基本型)は、1日あたり要介護1が753円、要介護5が971円です(厚生労働省 介護サービス情報公表システム、2026年11月3日確認)。
生活介護のショートステイとの違いは、医療とリハビリの比重です。退院後もリハビリを続けたい方や、医療面の見守りが欲しい方は、老健のほうが合うことがあります。
向かないのは、長く暮らせる住まいを探している場合です。老健は在宅復帰が目的の施設なので、終の住まいは老人ホーム探しを並行して続ける必要があります。
自宅に戻して介護サービスを使う方法と、認定前の暫定ケアプラン
退院後いったん自宅に戻し、訪問介護、訪問看護、デイサービス、福祉用具の貸与などを組み合わせて、老人ホームが決まるまでをしのぐ方法です。家族が仕事を休める日が限られていても、サービスの回数で補える場合があります。
準備の中心は、住まいの環境です。介護ベッドや手すりが必要か、段差はどうか、夜間に誰が気づけるかを、ケアマネジャーと一緒に確認します。
向かないのは、夜間も見守りが必要で、医療処置を家族が担えない場合です。その場合は、ショートステイか老健を先に押さえ、自宅に戻す案は外すことも検討します。サービスの種類や回数は、ケアマネジャーが本人の状態に合わせて決めます。
老人ホームを並行して探すなら、入居相談の窓口に退院予定日、要介護度、医療処置の有無、予算、希望エリアを伝えると話が進みます。相談窓口の使い方に迷う方は、次の窓口も候補に入れてください。
要介護認定の結果が出る前でも、動き出す道があります。神戸市の案内では、認定は申請を受け付けてから30日以内に決定できるよう努めるとされています。入院中で認定調査に伺えない場合は、遅れることもあります。
認定が出る前に介護サービスが必要になったときは、暫定ケアプランで対応する、と神戸市は案内しています。申請後には介護保険資格者証が郵送され、認定までの間は被保険者証の代わりになります(神戸市、2026年11月3日確認)。
これは神戸市の取扱いです。ほかの市区町村では運用が異なることがあるため、親御さんの住民票がある市区町村の介護保険窓口で、暫定ケアプランが使えるかを聞いてください。
暫定で使ったサービスが、認定結果によってどう扱われるかも、ケアマネジャーに先に確認しておくと安心です。申請から認定までの流れと暫定ケアプランの使い方は、市区町村の窓口とケアマネジャーに確認してください。
退院日までの残り日数ごとに、誰に何を頼むか
次の表は、動き方の提案です。日数は所要日数の目安ではなく、ショートステイの空きや認定の時期によって前後します。
| 時期(残り日数) | やること | 相談先 | 用意するもの |
|---|---|---|---|
| 告げられた当日 | 退院日までに行き先が決まらない場合の受け皿を相談する。認定の申請状況を伝える | 病院の相談員(地域医療連携室) | 介護保険被保険者証、退院予定日のメモ |
| 残り1週間前後 | 認定が未了なら申請状況を確認し、暫定ケアプランの利用を相談する | 市区町村の介護保険窓口、ケアマネジャー | 本人の被保険者番号、主治医の情報 |
| 残り4〜5日 | ショートステイ・老健の短期入所の空きを複数の事業所に確認し、予約する | ケアマネジャー | 病院から受け取る診療情報、服薬の一覧 |
| 残り1〜2日 | 自宅に戻す場合は、福祉用具とサービス開始日を確認する | ケアマネジャー、福祉用具事業者 | 連絡先一覧、鍵の受け渡しの段取り |
| 退院当日 | 受け入れ先へ移動する。薬と書類を渡す | 病院、受け入れ先 | 薬、保険証、介護保険被保険者証 |
| 退院後 | 老人ホームの見学・申込を並行して進める | 入居相談窓口、ケアマネジャー | 希望条件のメモ(予算、エリア、医療処置) |
日ごとの動きを詳しく見たい方は、1週間の流れも参考になります。関連記事: 退院まで1週間で老人ホームを探す|日数別やることリスト
読者タイプ別に整理すると、リハビリや医療の見守りが要る方は老健から、家族の手が足りない方はショートステイから、日中の人手を補えば暮らせる方は自宅+サービスから、相談を始めてください。
よくある質問
ショートステイは何日まで続けて使えますか?
連続して利用できる日数は30日までです(厚生労働省 介護サービス情報公表システム)。30日を超える利用の扱いは市区町村により異なるため、ケアマネジャーに確認してください。
介護認定がまだでも、ショートステイは使えますか?
暫定ケアプランで対応できる場合があります。神戸市はその旨を案内していますが、運用は市区町村で異なります。親御さんが住民票を置く市区町村の窓口に、先に問い合わせてください。
老健とショートステイは、どちらを先に探せばよいですか?
医療やリハビリが必要なら老健の短期入所療養介護、日常の見守りと介助が中心ならショートステイを先に探します。どちらが合うかは、病院の相談員とケアマネジャーに状態を伝えて決めてください。
本記事の情報は2026年11月時点で公開されている情報をもとにした目安であり、紹介会社・施設・自治体によって条件は異なります。退院時期や介護度に関わる判断は、病院の相談員・ケアマネジャー・自治体窓口にご相談ください。